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むし歯のお話
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​むし歯菌・食事・だ液のバランスが崩れが、むし歯につながります。
食事中の糖をエサにして、歯に付着したプラーク中のむし歯菌(ミュータンス菌など)が酸を出します。この酸によって酸性になったプラーク中に、歯の表面のミネラルが溶け出す現象を脱灰と呼びます。この脱灰が続くと歯に穴があいてむし歯になるのですが、穴があく前に、脱灰を起こした歯を修復する仕組みがあるのです。ここで登場するのがだ液です。だ液には様々な作用がありますが、そのひとつ緩衝作用によって、食事後しばらくすると酸性になったプラークが中和されます。そうすると、脱灰によって溶け出したミネラルが歯の表面に戻され、元の状態に修復差されるのです。これを再石灰化と言います。つまり、むし歯予防のポイントは、脱灰をなるべく起こさないように歯に付着するプラークの量を減らしておくこと、そしてもう一つ大切なのは、唾液による再石灰化が十分に起こるように、次の食事との間隔をあけることです。ちなみに、歯磨き粉などに入っているフッ素は、この再石灰化の働きを強力にサポートしてくれるので、ぜひ有効に利用したいものです。
​唾液検査について
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むし歯は早期発見早期治療するのではなく、「発症させない」ようにするというのが国際的な考え方です。唾液検査の必要性は次の通りです。
​むし歯の仕組みを自分ゴトとして分かりやすく理解できる
予防で一番大切なのは、自分からやろうと思う気持ちです。(このことは実は英語の論文でも証明されていることなのです)だ液には多くの情報が含まれていますが、たとえば自分のだ液にどれくらい再石灰化パワー(緩衝能)があって、どのくらいむし歯の悪玉菌がいるのかを知ることで、実際に自分がどのくらい虫歯予防に力を注げば良いのかが明らかになり、目標に向かいやすくなるのです。反対にだ液の情報なしの状態では、どのくらい食事や歯磨きに気を使ったり、どのくらい食事の間隔を開けたりすれば良いのか分からず、十分な虫歯予防も行えません。たとえ今むし歯の穴があいていないとしても、見えない唾液のリスクを放っておくと近い将来むし歯になってしまうかもしれません。むし歯になってから治療するのではなく、むし歯にならないようにするためにはどうしても必要な情報と言えます。
当院で使用している唾液検査キットDentocult©は、WHO世界保健機関の研究や、大学歯学部の教育でも使用される安心で信頼性の高いものです。
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